逆流腎症

六訂版 家庭医学大全科 「逆流腎症」の解説

逆流腎症
(子どもの病気)

 膀胱尿管逆流現象による腎臓への尿の逆流により、腎臓に障害が起こるものを逆流腎症といいます。軽いものも含めると膀胱尿管逆流現象の患者さんの約3分の1に起こるといわれています。

 原因として、膀胱尿管逆流現象の患者さんが繰り返し尿路感染症を起こすことや、排尿するたびに膀胱内の圧力が腎臓へ負担をかけることなどが考えられています。

 逆流腎症になってしまった腎臓は瘢痕(はんこん)形成といってやけどのあとのケロイドのようになります。程度がひどいと末期腎不全(まっきじんふぜん)といって、人工透析(とうせき)腎移植が必要な状態にまでなることもあります。膀胱尿管逆流現象が発見された子どもで、逆流腎症になる可能性が高いと考えられる場合には、膀胱尿管逆流現象に対する手術を行います。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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