農人橋(読み)のうにんばし

日本歴史地名大系 「農人橋」の解説

農人橋
のうにんばし

東横堀ひがしよこぼり川に架かる橋で、東の農人橋詰のうにんはしづめ町と西の船場中央せんばちゆうおう一丁目にまたがる。江戸時代には公儀橋で、農人橋詰町と北久太郎きたきゆうたろう町一丁目を結んでいた。橋名はかつて川西船場田畑が多かった頃、川東の上町うえまちから農民耕作に通ったことによるとされ、土橋同様であったのが、船場に町屋が多くなってからは橋も高欄擬宝珠の結構になったという(摂津名所図会大成)架橋の時期は不明だが、「当代記」に慶長五年(一六〇〇)内乱勃発時の大坂城防衛線の一つとして「久太郎町橋 蜂須賀阿波守」とみえ、古くは久太郎町きゆうたろうまち橋と称されていたらしい。大坂冬の陣配陣図(「僊台武鑑」所収)に名称なしではあるが橋が描かれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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