躰光寺村(読み)たいこうじむら

日本歴史地名大系 「躰光寺村」の解説

躰光寺村
たいこうじむら

[現在地名]能登川町躰光寺

山路やまじ村の北にあり、村内を躰光寺川が流れる。南東垣見かきみ村との間にある国領こくりようは当村枝郷。京都青蓮しようれん院付属の躰光寺という寺院があったと伝えるが(神崎郡志稿)、その門前集落として形成されたものだろう。建暦三年(一二一三)二月の慈鎮和尚譲状案(華頂要略)は、藤原忠通の子で天台座主を重任した慈円(勅諡号は慈鎮)が、青蓮院門跡相伝の寺院房領を西山宮(後鳥羽天皇の皇子朝仁親王)に譲渡するに際して作成されたもので、六条法印寄進の庄園として「躰光寺」とみえ、天福二年(一二三四)八月の慈源所領注文(華頂要略)にも、大成就院領の寄進所として「所当二百石召物一二石」の記載がある。観応二年(一三五一)の延暦寺諸堂院行事支配注進状(門葉記)によれば、「躰光寺役」として毎月の仁王講会供料が拠出されていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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