賽目・采目(読み)さいのめ

精選版 日本国語大辞典 「賽目・采目」の意味・読み・例文・類語

さい‐の‐め【賽目・采目】

[1] 〘名〙
さいころ六つの面に記してある一から六までの目。
※九冊本宝物集(1179頃)四「双六の盤十二目をなしき。さいのめ十二をきざむ」
※虎明本狂言・賽の目(室町末‐近世初)「まづ五百ぐのさいの目を、ただ今そらにて、いかほど有ぞ仰られひ」
② さいころ程度の小立方体。
※男重宝記(元祿六年)(1693)三「双六より出たる詞〈略〉(サイ)の目(メ)に切(きる)
[2] 狂言。各流。算勘に達した者を娘婿にのぞむ有徳人のところに、婿志願の男が次々とやって来る。三番目の男が五百具の賽の目の数をすぐに答えて及第するが、娘に会ってその醜さに驚いて逃げ出す。鷺流では「賽目聟(さいのめむこ)」という。「狂言記(続)」では「算勘聟」。大蔵流は明治以後廃曲、ただし家によって残る。

さい‐め【賽目・采目】

〘名〙 双六(すごろく)の賽の六つの面に記した点。さいのめ。
※文明本節用集(室町中)「 サイ 博弈所按夫毎(サイメ)過半用重字

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