賀和村(読み)かわむら

日本歴史地名大系 「賀和村」の解説

賀和村
かわむら

[現在地名]桃山町もと 加和かわ

小路しようじ村の南に位置し、東は高野たかの(現打田町)、南は神田こうだ村に接する。「続風土記」は「名義詳ならす、山の傍にありて小路村の側なるゆゑかは村といふとそ、されと古絵図には川村とあり、古紀の川此辺を流れし故の名にはあらさるか、村中平野氏応永の旧記に賀和村の名なし、古此地紀の川原にて田畑なく後世新田を墾発して村落をなせる故ならん」と記す。

小路村とともに中世後期には高野山領荒川あらかわこう村とされた地と思われ、神田村とともに荒川庄の中心であった。なお上村の地名は建仁四年(一二〇四)二月三日付の僧得仁常地売券(又続宝簡集)に「荒川御庄上村字小角(垣)内」、建武二年(一三三五)一〇月二一日付の阿闍梨宗助御影堂陀羅尼田寄進状(続宝簡集)に「荒河庄内上村字広田」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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