買付(読み)かいつける

精選版 日本国語大辞典 「買付」の意味・読み・例文・類語

かい‐つ・ける かひ‥【買付】

〘他カ下一〙 かひつ・く 〘他カ下二〙
① 買い慣れている。ふだんよく買っている。
※どぜう地獄(1924)〈岡本一平〉二二「威勢の悪い野郎だ。そんな価(ね)をつけるなァ、生きた魚あ買(カ)ひ付(ツ)けねえ証拠だぞ」
② 買い取る。買い入れる。現在では、多く先を見越して多量に買う場合にいう。
滑稽本・古朽木(1780)二「江戸中に幾所となく富興行あれども〈略〉いつも油断すれば買付(カヒツケ)られぬ繁昌
③ 買い入れる約束をする。

かい‐つけ かひ‥【買付】

〘名〙
① ふだん、よく買って慣れていること。買いなじみ。
※落語・神酒徳利(1896)〈三代目柳家小さん〉「長く買付(カヒツ)けの八百屋さんで段々聞いて見ると」
② 買いとること。現在では多く、先を見越して多量に買い入れる場合にいう。〔東寺百合文書‐を・元亨三年(1323)正月二〇日・山城上久世庄下司職相伝文書案〕
③ 買う約束をすること。〔取引所用語字彙(1917)〕

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