言紛(読み)いいまぎらわす

精選版 日本国語大辞典 「言紛」の意味・読み・例文・類語

いい‐まぎらわ・す いひまぎらはす【言紛】

〘他サ五(四)〙
蜻蛉(974頃)下「大夫はいづこにいきたりつるぞとあれば、とかういひまぎらはしてあり」
他人の話にわきから口を出して乱す。言い妨げる。言い乱す。
※能因本枕(10C終)三一四「さかしらにいらへうちしてこと人どものいひまきらはす人、いとにくし

いい‐まぎらか・す いひ‥【言紛】

※とはずがたり(14C前)五「のどかに、この度の下向になど、いひまきらかしてたちぬ」
洒落本・恵比良濃梅(1801)四「そふでもおざんせんそふさと、いいまぎらかしておきいした」

いい‐まぎら・す いひ‥【言紛】

〘他サ五(四)〙 話題中心点をぼかしたり、話題をそらしたりなどして、ごまかしてしまう。言いはぐらす。言いまぎらわす。
俳諧去来抄(1702‐04)先師評「此句悪きといふにはあらず。功者にてただ謂まぎらされたる也」

いい‐まが・う いひまがふ【言紛】

〘他ハ下二〙 言い違える。混同して言う。
徒然草(1331頃)六七「賀茂岩本橋本は、業平実方なり。人の常にいひまがへ侍れば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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