言破(読み)いいやぶる

精選版 日本国語大辞典 「言破」の意味・読み・例文・類語

いい‐やぶ・る いひ‥【言破】

〘他ラ五(四)〙
相手を言い負かす。論破する。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)四「毛詩にあるほどに、昔もあるほどに、なぜにならいではと云て、一人して云破て橋をかけたぞ」
悪口を言い放つ。非難する。中傷する。
源氏(1001‐14頃)蜻蛉「この宮にも、年ごろいといたき物にし給ひて、例のいひやぶり給へど」
約束を破る。前言をひるがえす。〔日葡辞書(1603‐04)〕
④ 秘密をもらす。言いもらす。
狂歌・鼻笛集(1663)「瓜さへもちぎるとあれば垣をするに いひやふられな思ふ中こと」
⑤ はっきりと言い切る。断言する。道破する。
※それから(1909)〈夏目漱石〉九「自分未来を明瞭に道破(イヒヤブ)る丈(だけ)の考も何も有(も)ってゐなかった」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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