見一無頭(読み)けんいちむとう

精選版 日本国語大辞典 「見一無頭」の意味・読み・例文・類語

けんいち‐むとう【見一無頭・見一無当タウ

〘名〙
① 見一(けんいち)のこと。また、「けんいちむとう(見一無頭)作九(さっきゅう)の一(いち)」の略。
狂歌・華紅葉(1729)「こひ侘としあむ㒵なるそろばんの見一(ケンイチ)むとう作病もして」
② (「無頭」を「無刀」にもじって)
(イ) 比べるもののないほどすぐれていること。無双
浄瑠璃・伊達錦五十四郡(1752)五「命をほこりと思はばこそ、見一無刀(ムタウ)の働(はたらき)に、逃げたが徳じゃと跡ずさり」
(ロ) 刀を持たないこと。丸腰
黄表紙・敵討女鉢木(1777)「けん一無刀(ムタウ)ではかなはぬ」

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