西養寺町(読み)さいようじまち

日本歴史地名大系 「西養寺町」の解説

西養寺町
さいようじまち

[現在地名]金沢市東山ひがしやま二丁目

四丁二番しちようにばん町の北東端から南東の西養寺へと延びる通りを挟む両側町で地子町。通り南側に何本かの横町をもち、北側の小路は西から順に永久寺えいきゆうじ門前卯辰西養寺前うたつさいようじまえへと続く。続漸得雑記(加賀藩史料)の元禄三年(一六九〇)大火の記事に類焼町として町名がみえ、同九年の書上(「片岡孫作筆録」加越能文庫)に地子町とある。宝永七年(一七一〇)当町の来教らいきよう寺より出火し馬場ばば一番丁・同二番丁・森下もりもと町・観音かんのん町・四丁木しちようぎ町などで一千余軒が類焼した(「筒井旧記」加越能文庫)。文化八年(一八一一)の金沢町絵図名帳によれば肝煎は孫六で家数約四〇。文政六年(一八二三)それまで元如来寺もとによらいじ町・四丁三番町・四丁二番町の一部であった当町南側の横町がそれぞれ西養寺一ノ小路から三ノ小路までに町立て改称された(「又新斎日録」加賀藩史料)。同年の町奉行より出候町名にはそれぞれ卯辰が冠され地子町の頂に載る。

かつて地内にあった天台宗顕正寺けんしようじは感祐の創建

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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