衣魚・紙魚・蠧魚(読み)しみ

精選版 日本国語大辞典 「衣魚・紙魚・蠧魚」の意味・読み・例文・類語

しみ【衣魚・紙魚・蠧魚】

〘名〙
① (体形を魚に見立てて多く「魚」の字をあてる) 総尾目シミ科に属する昆虫総称。体長八~一〇ミリメートル。体は扁平で細長く、全体に銀白色鱗片(りんぺん)でおおわれる。頭部に糸状の触角、体の後端に三本の尾毛がある。原始的な昆虫で、はねはなく変態もしない。家屋の暗所を好み、本、衣類の糊などを食べる。洞穴落葉の下にすむ種類もある。温帯に広く分布し、日本ではヤマトシミが普通にいる。しみむし。きららむし。《季・夏》 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
書物ばかり読みふけって、実社会のことにうとい者をあざけっていう語。〔モダン語漫画辞典(1931)〕

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