精選版 日本国語大辞典 「行着」の意味・読み・例文・類語
ゆき‐つ・く【行着】
〘自カ五(四)〙
① 進んで行って目的地にたどりつく。到着する。いきつく。
※大和(947‐957頃)御巫本附載「やうやう近く、すざかの間に来て、この車にゆきつき、なほうたひければ」
③ すっかり酒に酔う。酔いつぶれる。いきつく。
※浮世草子・傾城色三味線(1701)京「むしゃうに飲で、かたはしから行(ユキ)つくを、すぐに床へかたづけ」
④ すっかり夢中になる。ほれこむ。いきつく。
⑤ 一面に付着する。行きわたってつく。
※能因本枕(10C終)三「顔のきぬもあらはれ、白き物のゆきつかぬ所は、まことに黒き庭に雪のむら消たる心ちし」
いき‐つ・く【行着】
〘自カ五(四)〙
① 目的地にたどりつく。到着する。また、目ざした状態に達する。ゆきつく。
※大和(947‐957頃)一〇一「五条にぞ少将の家あるにいきつきてみれば」
② 続ける精力、資力等が最後のところにくる。いきづまる。
※浄瑠璃・心中天の網島(1720)中「治兵衛身代いきついての金につまってなんどと」
③ すっかり酒に酔う。酔いつぶれる。
※浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)三「たとへ酒にいきついてもきづかいな事がない」
④ 命がつきる。死ぬ。
⑤ すっかり惚(ほ)れてしまう。心底好きになる。
※浄瑠璃・加増曾我(1706頃)三「大磯のとらがこと、十郎めがいきついて、誰がよぶでも来ると聞」
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