菖蒲刀(読み)ショウブガタナ

デジタル大辞泉 「菖蒲刀」の意味・読み・例文・類語

しょうぶ‐がたな〔シヤウブ‐〕【××蒲刀】

あやめがたな」に同じ。 夏》

あやめ‐がたな【菖蒲刀】

端午節句に、ショウブの葉を刀に見立てて男児が腰に差したもの。後世飾り物として節句に飾った木太刀。しょうぶがたな。あやめだち。

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精選版 日本国語大辞典 「菖蒲刀」の意味・読み・例文・類語

しょうぶ‐がたな シャウブ‥【菖蒲刀】

[1]
① =あやめがたな(菖蒲刀)《季・夏》
言経卿記‐天正七年(1579)五月三日「阿茶丸へ御乳沢路隼人佑等菖蒲刀遣了」
随筆・八十翁疇昔話(1716頃か)「五月の節句翌六日、男の子供、七才計より十三才まで、大将に成べき子は、兜(かぶと)をかぶり、しゃうぶ刀(ガタナ)を指」
② 男児の称。
※雑俳・柳多留‐一〇(1775)「奥さまをしゃうぶ刀で切なびけ」
[2] 名物の抹茶茶碗唐津焼高台(こうだい)を除く全面に灰鼠色で貫入のある釉(うわぐすり)がかかっている。

あやめ‐がたな【菖蒲刀】

〘名〙 端午の節句に子供が太刀代わりに腰にさしたり、菖蒲打ちに用いたりしたショウブ。近世は、飾りものとしての金銀彩色のそりの深い木太刀をいう。しょうぶがたな。あやめだち。《季・夏》〔俳諧・毛吹草(1638)〕

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