莅戸太華(のぞきたいか)(読み)のぞきたいか

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

莅戸太華(のぞきたいか)
のぞきたいか
(1735―1803)

米沢(よねざわ)藩主上杉治憲(はるのり)(鷹山(ようざん))の重臣。姓は「のぞきど」とも。本名九郎兵衛善政(よしまさ)。17歳で家督を継ぎ、1767年(明和4)鷹山が藩主となり改革が始まると、仲之間組から小姓(こしょう)となり、町奉行(まちぶぎょう)、小姓頭に進み、奉行竹俣当綱(たけのまたまさつな)とともに、明和(めいわ)・安永(あんえい)の改革の指導者の1人。太華は当綱の失脚で、83年(天明3)一度職を辞し、家督(かとく)を譲ったが、91年(寛政3)望まれて中老職に抜擢(ばってき)され、やがて奉行となる。彼は、隠居中に鷹山の言行録『翹楚(ぎょうそ)編』を著し、また寛政(かんせい)の改革の大綱となった『総紕(そうひ)』47か条を作成し、その施政の中心人物となる。改革は長期にわたったが成功したことで有名。享和(きょうわ)3年12月25日没。

[横山昭男]

『横山昭男著『上杉鷹山』(1968・吉川弘文館)』

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