精選版 日本国語大辞典 「舌怠」の意味・読み・例文・類語
した‐たる・い【舌怠】
〘形口〙 したたる・し 〘形ク〙
① 甘味が強すぎる。甘ったるい。
② 愛情の表現や甘え方が度を過ぎている。べたべたしている。また、色気たっぷりである。色っぽい。したったるい。
※人情本・春色辰巳園(1833‐35)三「わざと色気と笑ひをふくみ、さもしたたるく寄り添て」
③ 物の言い方がくどくどしい。くどい。
④ 物の言い方が舌足らずである。舌のまわりが悪く、物言いがはっきりしない。
※不言不語(1895)〈尾崎紅葉〉一〇「姉様と舌怠(シタタル)く呼びて、懐(なづ)きぬ」
⑤ 湿気を含んでじめじめしている。汚れて、くたくたになっている。形がくずれている。
※仮名草子・犬枕(1606頃)「したたるき物。〈略〉一、露に汚れたる著物」
したたる‐さ
〘名〙
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