興部(読み)おこっぺ

改訂新版 世界大百科事典 「興部」の意味・わかりやすい解説

興部[町] (おこっぺ)

北海道北東部,網走支庁紋別郡の町。人口4301(2010)。オホーツク海に面している。町名アイヌ語のオウコッペ(川尻がまじわっているもの)に由来し,海岸砂州により興部川と藻興部(もおこつぺ)川がかつて合流していたことにちなむ。藩政時代から漁業が行われていたが,本格的な開発は明治30年代以降のことで,夏は海霧,冬は流氷により低温となることが多いうえ,重粘土地が多く,地力は低いが,草地開発が進み,酪農化が著しい。欝(うつ)岳の斜面は道有林,丘陵地は民有林が主で,沙留(さるる),興部の2漁港がある。
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