興復社農場(読み)こうふくしやのうじよう

日本歴史地名大系 「興復社農場」の解説

興復社農場
こうふくしやのうじよう

十勝川支流牛首別うししゆべつ川とその支流流域一帯、現二宮にのみやに興復社によって開かれた農場。興復社は二宮尊徳の高弟富田高慶、尊徳の孫尊親らにより明治一〇年(一八七七)二月福島県でつくられた農業開拓を目的とする結社。同二九年福島県下における開墾経営の行詰りを打開しようと、北海道に土地を求め、報徳の教えに基づき善行を奨励し勤倹を勧め衰貧を興すため農民を移住させた。同年ウシシュペツ原野のうちウシシュペツ(牛首別)川上流域約七五万坪の貸付けを受け、同三〇年一九戸を入植させたのを手始めに同三六年までに計二五二戸を移住させた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報