腹籠・胎(読み)はらごもり

精選版 日本国語大辞典 「腹籠・胎」の意味・読み・例文・類語

はら‐ごもり【腹籠・胎】

〘名〙
胎児が母親の胎内にやどること。身ごもること。また、胎児や胎内。胎中。〔観智院本名義抄(1241)〕
四河入海(17C前)二「内則は、はらこもりを殺して、無罪をも殺して」
父親が死んだとき、子がまだ母親の胎内にいること。わすれがたみ。遺腹(いふく)。〔和訓栞(1777‐1862)〕
③ 殺した牝鹿の胎内にいる子鹿。
※猿投本文選正安四年点(1302)「胎(ハラコモリ)を獲り卵(かひこ)を拾ふ」
仏像などの腹の中(胎内)に観音像や経典などを入れ籠めてあること。また、そのもの。
※俳諧・若みどり(1691)「大仏白雨凌ぐ腹籠り」

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