腕渡り(読み)ウデワタリ(英語表記)brachiation

デジタル大辞泉 「腕渡り」の意味・読み・例文・類語

うで‐わたり【腕渡り】

ブラキエーション

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「腕渡り」の意味・わかりやすい解説

腕渡り
うでわたり
brachiation

樹上などで水平に近い支持物 (枝) に母指以外の指を掛けて体重を支え,腕を交互に出して移動する方法。垂直な枝や幹を握ったりかかえたりして登るような動作,あるいは足を使用するような方法は含まれない。テナガザル (ギボン) において最も高度に発達している。またオランウータンも相当発達しており,ゴリラ,チンパンジー,ヒトも不完全ながら行うことができる。この運動を行うには上肢屈筋が強大でなければならず,一方母指は退化することがある。ギボンが地上を歩くときに手を使用しないで足だけで歩くことや,腕渡りの際に体が垂直に保たれることなどから,かつてヒトの祖先も常習的に腕渡りを行なっていて,その後地上を直立二足歩行するようになったという説がある。

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