能島村(読み)のしまむら

日本歴史地名大系 「能島村」の解説

能島村
のしまむら

[現在地名]福山市春日かすが町能島

春日池を挟んで浦上うらかみ村の南に位置し、浦上とともに古代から深津ふかつ湾岸に栄えた地域。村の西部は浦上とともに深津湾に開いていた。のちここの新涯地に吉田よしだ村が成立する。大蔭おおかげ古墳群があったことは、浦上の古墳と合わせて、七世紀頃にこの地方の豪族の存在が考えられる。

元和五年(一六一九)の備後国知行帳によれば高一一二石余、元禄一三年(一七〇〇)検地で二二一石余に増加。

能島村
のうじまむら

[現在地名]清水市能島

押切原おしきりばら村の南にある。明治三九年(一九〇六)に着工されたともえ川の瀬直し工事の結果、現在は同川右岸を占めているが、それ以前は左岸に位置し、巴川に注ぐ塩田しおた川の合流点付近にあたる。東は有渡うど北脇きたわき新田。寛永九年(一六三二)の徳川忠長改易後は幕府領、元文元年(一七三六)旗本酒井領となり、同領で幕末に至る(「寛政重修諸家譜」・旧高旧領取調帳など)。元禄郷帳では高一四二石余、駿府城内の「御門並御倉御飾御用」三三ヵ村の一で、杭木・木材・縄・藁・炭・紙などを負担した(駿府広益)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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