肩を越す(読み)かたをこす

精選版 日本国語大辞典 「肩を越す」の意味・読み・例文・類語

かた【肩】 を 越(こ)

① 肩の上を通る。
浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)五「かならず此火に、かたをこされて、三年といきのびし者はなし」
② 上の地位に立つ。威勢をしのぐ。
※浮世草子・御前義経記(1700)二「前銀渡しての女郎買ひ凡そ三がの津に肩越す者もあらじと」
限度を越える。
歌舞伎・傾城暁の鐘(1708)上「此様にかたこした恋は、取り付いて腹一杯いはねば堪忍なりませぬ」
④ 度が過ぎて閉口する。
※浮世草子・傾城歌三味線(1732)三「客にふられたと云はれては女郎の一分が立ちませぬ。太夫の身が立つやうに、ふしゃうながら床へ入ってからいんで下さんせと放さねば、新兵衛是には肩こして」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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