肝を砕く（読み）キモヲクダク

デジタル大辞泉

肝きもを砕くだ・く

１ あれこれと思い悩む。
「これを聞き、かれを聞くにも、心を迷はし―・く」〈盛衰記・四一〉
２ 苦心して考えをめぐらす。
「君臣共に―・きて、呉王をうる事、二十ヶ年の春秋」〈曽我・五〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

きも【肝】 を 砕(くだ)く

① 心配事や悩み事のために、あれこれと思い乱れる。心がさいなまれる。心痛する。はらはらする。

※蜻蛉（974頃）中「かうしもとりあつめて、きもをくだくことおほからんと思ふに」

② 心を尽くして努め、考える。苦心して考えをめぐらす。肝胆を砕く。

※曾我物語（南北朝頃）五「君臣共にきもをくだきて、呉王をうる事」

出典　精選版 日本国語大辞典