義を見てせざるは勇なきなり(読み)ぎをみてせざるはゆうなきなり

故事成語を知る辞典 の解説

義を見てせざるは勇なきなり

正義の行いだと知りながら実行しないのは、勇気がないからだ、ということ。正しいことをするよう、促すときに使われることば。

[使用例] 自分は銃とはいのうを下ろしてザンブとばかりとびこんだね。義をみてせざるは勇なきなり、なんて言葉が頭の中にちらついて、自分自身に申しわけが立ったような気がした[田河水泡*のらくろ自叙伝|1976]

[由来] 「論語―為政」に載せる、孔子のことばから。自分の祖先でない霊をおまつりするのは、その霊の子孫に対するへつらいの気持ちから出た、正義にもとる行いだ、と述べたあと、逆に「義を見てさざるは、勇無きなり(正義を目の前にしてそれを実行しないのは、勇気がないからだ)」と憤慨しています。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

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