羅教(読み)らきょう(英語表記)Luo-jiao

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「羅教」の意味・わかりやすい解説

羅教
らきょう
Luo-jiao

中国,明~清代,江蘇浙江福建,広東各省で,おもに水夫集団を中心として行われた秘密宗教結社。いわゆる「会党」の一つ。運糧軍人であった羅祖 (名は清) を開祖とするといわれる。彼は苦行ののち『苦功悟道巻』『嘆世無為巻』などの5部6冊の経典を作り羅教を始めた。その思想は宋代以後の臨済禅を基礎として無為解脱を力説し,個人的な清修を重んじた。のちその末流は秘密結社化し,白蓮教と同様な異端宗教として排撃されるにいたった。有名なチンパン (青 帮)源流である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android