縒が戻る(読み)よりがもどる

精選版 日本国語大辞典 「縒が戻る」の意味・読み・例文・類語

より【縒】 が 戻(もど)

① 掛けたよりがもとに返る。より目がほつれる。
物事がもとどおりになる。昔に返る。多く、男女の仲の回復することにいう。
俳諧鶉衣(1727‐79)後「俗の諺には、よりがもどけたともいふなり。されば物の始にぞゆく末はよく思ひはかるべき事にこそ」
※にごりえ(1895)〈樋口一葉〉一「焼棒杭と何とやら、又よりの戻(モド)る事もあるよ」
③ 心の締まりがなくなる。気がゆるむ。思慮がにぶる。
浄瑠璃伊賀越道中双六(1783)八「敵の鋒先を挫かうと思召す先生の御思案。お年の加減か、こりゃちと撚(ヨリ)が戻りました」

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