デジタル大辞泉
「紫の雲」の意味・読み・例文・類語
むらさき‐の‐くも【紫の雲】
1 紫色の雲。めでたいしるしとされる雲。しうん。
「君がため折れるかざしは―におとらぬ花のけしきか」〈源・宿木〉
2 皇后の異称。
「―のよそなる身なれども」〈後拾遺・賀〉
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むらさき【紫】 の 雲(くも)
① 赤くくすんだ紫色の雲。めでたいしるしとしてたなびく雲。また、
天人が乗ったり、
念仏者の
臨終のとき、仏が乗って来迎
(らいごう)するという雲。
和歌では藤の花の咲くさまをたとえることが多い。しうん。紫の
雲気。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「
むらさきの雲に乗れる天人七人」
② 皇后の異称。むらさきの宮。
※後
拾遺(1086)賀・四六〇「むらさきの雲のよそなる身なれども
たつときくこそ嬉しかりけれ〈
江侍従〉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報