素俊(読み)そしゅん

朝日日本歴史人物事典 「素俊」の解説

素俊

没年仁治・寛元年間?(1240~47)
生年:生年不詳
鎌倉時代歌人,連歌師俗名は橘家季。出家して奈良に住んだ。琵琶名手で,連歌,連句をたしなみ,連歌では花下の十念と称して毘沙門堂花下連歌に参加した。また,『新勅撰和歌集』以下の勅撰集に3首入集しており,芸術に秀でた多才な趣味人であった。南都在住の人々の作や彼らへの贈答歌を集めた,奈良歌壇の代表的な選集である『楢葉和歌集』を嘉禎3(1237)年に編んでいる。<参考文献>樋口芳麻呂『未刊国文資料楢葉和歌集と研究

(伊藤伸江)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「素俊」の解説

素俊 そしゅん

?-? 鎌倉時代の歌人,連歌師。
出家して奈良にすみ,花下(はなのもと)十念と称し,琵琶(びわ)にもたくみだった。和歌は「新勅撰(ちょくせん)和歌集」をはじめ勅撰集3集に1首ずつおさめられている。嘉禎(かてい)3年(1237)「楢葉(ならのは)和歌集」をあんだ。俗名は橘家季(いえすえ)。

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