紙縒・紙捻・紙撚(読み)こより

精選版 日本国語大辞典 「紙縒・紙捻・紙撚」の意味・読み・例文・類語

こ‐より【紙縒・紙捻・紙撚】

〘名〙 (「かみより」の変化した「こうより」がさらに変化した語) 細く切った和紙をよって、糸や紐のようにしたもの。かんぜより。
雑兵物語(1683頃)下「ねむるべいならば、こよりを以て鼻のまっさきをなでべいぞ」
[語誌]中古から中世にかけては「かみひねり(紙捻)」、中世後期には「かみより」と呼ばれたが、これが音便化して「かうより」となった。「日葡辞書」には、カミヨリよりは「カウヨリという方がまさる」とあり、音便の形が上品な呼び方とされていたらしい。

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