紙捻（読み）こうひねり

精選版 日本国語大辞典

こう‐ひねり かう‥【紙捻】

〘名〙 (「かみひねり（紙捻）」の変化した語)

① 和紙を細長く切り、縒(よ)ってひものようにしたもの。物をとじるのに用いる。紙縒(こうより)。こより。

※宗五大草紙（1528）衣装の事「かたびらはこしより下にはのり付べからず。〈略〉ひもきくとぢともに白きかうひねりなるべし」

② 髪のもとどりを結び束ねるために、紙を縒って作ったひも。元結(もとゆい)。

※雍州府志（1684）七「髪捻(カウヒネリ)〈略〉倭俗杉原紙或奉書紙又長永紙幅一寸許直切_レ之 長二三丈捻之 是謂_レ捻_二髪捻_一」

かみ‐ひねり【紙捻】

〘名〙

① 紙を細長く切ってよってひものようにしたもの。かみより。こより。かんぜより。

※中右記‐長治二年（1105）二月二八日「式部召七人、兵部召二人、書写了、成文九通、以_二紙捻_一結_二其中_一、以_レ刀切_二其余_一」

② 銭などを包んだ紙をよじってまるめたもの。寺社への賽銭(さいせん)、使い歩きをした子どもへの駄賃(だちん)、簡単なチップなどに用いる。おひねり。

出典　精選版 日本国語大辞典