紙燭・脂燭（読み）しそく

精選版 日本国語大辞典

し‐そく【紙燭・脂燭】

〘名〙 (「そく」は「しょく」の直音表記) 小形の照明具。紙や布を細く巻いてよった上に蝋を塗ったもの。ときに芯(しん)に細い松の割り木を入れた。

※続日本紀‐天平一八年（746）一〇月甲寅「夜至_二一更_一、使_二数千僧_一令_下擎_二脂燭_一、讚歎供養繞_レ仏三匝_上」

※浮世草子・好色一代男（1682）七「禿に紙燭(シソク)灯させ、雪隠(せつゐん)の入口に付置て」

[補注]古くは「脂燭」と書いたが、持つところが紙であるところから、「紙燭」とも書かれるようになり、中世以降はもっぱら後者の表記になった。

し‐しょく【紙燭・脂燭】

〘名〙 ⇒しそく（紙燭）

出典　精選版 日本国語大辞典