精明寺(読み)しようみようじ

日本歴史地名大系 「精明寺」の解説

精明寺
しようみようじ

[現在地名]淀江町淀江

淀江の町並の南西端、宇田うだ川河口に近い右岸に位置。円通山と号し、曹洞宗本尊は観音で伯耆札第一七番、汗入札第九番の札所。寺伝によれば、初め壺瓶つぼかめ山麓に所在し、大山の末寺であったが、のち淀江村に移ったという。また古くは菊花山正明寺と称し、山王宮(現西原の日吉神社)神宮寺であったともいう。元和二年(一六一六)吹野惣左衛門が米子安国あんこく寺の章屋慧文を招き、荒廃していた当寺を再興し、以後円通山精明寺と号したとされる。寛永一〇年(一六三三)藩主池田氏の祈願所となり、寺領八斗(境内三〇間四方)を付せられた(淀江町史稿)。享保七年(一七二二)淀江村ほか三ヵ村の庄屋は、当寺には採薪地がなく檀家一同も困っているとして、村外れの浜通に御立林を設けることを願出て許可され、制札も下付されている(在方諸事控)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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