等核二原子分子(読み)トウカクニゲンシブンシ

デジタル大辞泉 「等核二原子分子」の意味・読み・例文・類語

とうかく‐にげんしぶんし【等核二原子分子】

同じ原子でできている二原子分子水素H2酸素O2窒素N2など、一般的な気体分子が多い。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「等核二原子分子」の解説

等核二原子分子
トウカクニゲンシブンシ
homonuclear diatomic molecule

同じ原子が2個結合した分子.H2,O2,N2,Cl2 など基本的な分子が多いので,実用的にも理論的にも重要な役割を果たしている.これらの二原子分子では,分子軸のまわりの角運動量量子数が0,±1である分子軌道をそれぞれσ軌道π軌道とよび,軌道エネルギーはこの順に高くなる.たとえば,H2 分子の分子軌道への電子配置

(σg1s)2

N2 では

(σg1s)2 (σu*1s)2 (σg2s)2 (σu*2s)2 (σg2p)2 (πu2p)4

O2 では

(σg1s)2 (σu*1s)2 (σg2p)2 (σu*2s)2 (σg2p)2 (πu2p)4 (πg*2p)4

というように表される.添字のgとuは分子軌道が対称中心(対称心)に対して対称か反対称かを示す.[別用語参照]相関図

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android