竹ヶ岡陣屋跡・竹ヶ岡台場跡(読み)たけがおかじんやあと・たけがおかだいばあと

日本歴史地名大系 の解説

竹ヶ岡陣屋跡・竹ヶ岡台場跡
たけがおかじんやあと・たけがおかだいばあと

[現在地名]富津市竹岡

文化八年(一八一一)百首ひやくしゆ村に老中松平定信により海防のため建設された御台場および陣屋の跡。陣屋は中世の造海つくろうみ城が築かれた城山しろやまに置かれ、土塁の一部を残す。守備兵は約二〇〇名とされ、陸奥会津藩・二本松藩、武蔵忍藩、筑後柳川藩などが出役した。「富津市史」によれば、正門から入ると御式台・本陣があり、これを守備兵の住居である長屋が囲み、武器庫二(うち銀蔵併用一)・米蔵一・作業所がみられる。本陣の背後には砲術・柔術・槍術・弓術などの訓練場が置かれ、製薬場が隣接する。これらの建物は幕府および忍藩・会津藩などによる普請で、天羽あまは郡内から人足を徴収した(「黒坂日記」富津市史)。陣屋の東約一・五キロに台場があり、弘化五年(一八四八)砲台(船橋市西図書館蔵)では大砲は横一列に三門並び、三方石積みとなっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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