立砂(読み)タテズナ

デジタル大辞泉 「立砂」の意味・読み・例文・類語

たて‐ずな【立(て)砂】

車寄せの前の左右両側に、編み笠のような形に高く丸く盛り上げた砂。牛車ぎっしゃくびき輿こしながえなどをもたせかけるためという。

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精選版 日本国語大辞典 「立砂」の意味・読み・例文・類語

たて‐ずな【立砂】

〘名〙 車寄せの前の左右両側に、編笠のような形に、高く丸く盛り上げた砂。牛車の軛(くびき)や輿(こし)の轅(ながえ)などをもたせかけるために盛られたものという。また、砂を円錐状に盛り上げたもの。貴人を迎える際の儀礼で、建物や門柱の前に左右二つずつ、また、道筋などにつくられた。たてすなこ。盛砂(もりすな)
鎌倉殿中以下年中行事(1454か)正月五日「立砂のもとへ御馬を引立時」
※宗五大草紙(1528)人の召仕れ候仁心得らるべき事「正月其外、きとしたる時は、必妻戸の間より出入候。左様の時は立すなを両方に置き候」

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