立前・建前(読み)たてまえ

精選版 日本国語大辞典 「立前・建前」の意味・読み・例文・類語

たて‐まえ ‥まへ【立前・建前】

〘名〙
① 本来的なこととして決まっている方針原則など。表向きの方針。
歌舞伎侠詞花川戸(1821)三幕「根引にすれば閨の花、そこが白柄組の達前(タテマヘ)だわ」
② 振り売り大道商人が商品を売るときの口上。売り声。
浄瑠璃新版歌祭文お染久松)(1780)座摩社「さあさあ是からこちの商売〈略〉ああこりゃ立て前所じゃない」
労賃。また、生活費。たちまえ。
※歌舞伎・東海道四谷怪談(1825)序幕「一人前二朱(しゅ)づつの立前(タテメエ)サ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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