ほ‐さき【穂先】
〘名〙
※枕(10C終)六七「ほさきの
蘇枋にいと濃きが、
朝霧にぬれてうちなびきたるは」
② 転じて、筆の穂や茶筌など細長いものの先端。
※虎明本狂言・通円(室町末‐近世初)「ほさきをそろへて爰をさいごとたてかけたり」
③ 槍やなぎなたなどの刃のついた先端。きっさき。ほこさき。
※狂歌・狂歌旅枕(1682)上「やり梅のほさきかまはずとびまはるむふんべつなるさてもうぐひす」
⑤ 空穂
(うつぼ)の部分の名。矢を入れる
筒の最下端の部分。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「穂先」の意味・読み・例文・類語
ほ‐さき【穂先】
1 植物の穂の先。「稲の穂先が出揃う」
2 筆・釣り竿など、細長くとがっているものの先端。
3 刀・槍などの先端。きっさき。
4 空穂の部分の名。矢を入れる筒の最下端の部分。
[類語]穂・稲穂・初穂・落ち穂・穂並・穂波・瑞穂・垂り穂
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世界大百科事典内の穂先の言及
【槍∥鎗∥鑓】より
…
[鑓の身]
鑓は身と柄からなるが素鑓(すやり)といって,両刃でまっすぐな身を用いるのが普通で,その特に長いのを〈大身(おおみ)の鑓〉という。身の先端を〈穂先〉といい,柄の内部にさし込む部分を〈茎〉とし,刃と茎との境を〈けらくび〉または〈しおくび〉という。身の作りは片面に鎬を立てた三角を常とし,これに正三角と扁平な平三角がある。…
※「穂先」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報