稲荷の鳥居を越える(読み)いなりのとりいをこえる

精選版 日本国語大辞典 「稲荷の鳥居を越える」の意味・読み・例文・類語

いなり【稲荷】 の 鳥居(とりい)を越(こ)える

① (狐は稲荷鳥居を多く越すほど格が上がるという俗説から) 狐が年功を経るの意から、年功を経る。長年経験をつむ。
浄瑠璃相模入道千疋犬(1714)四「稲荷のとりゐこへたれば、神の位そなはって」
② 年をとってずるくなり人をよくだますことのたとえ。
洒落本・秘事真告(1757頃)塩町東辺「稲荷の鳥井を宙返りして越たやうな、背中のはげたかワイワイツンツクもあり」

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