背中(読み)せなか

精選版 日本国語大辞典 「背中」の意味・読み・例文・類語

せ‐なか【背中】

〘名〙
① 背の中央背骨のあたり。また、背。せな。
書紀(720)綏靖即位前(北野本南北朝期訓)「再(ふたたひ)(はな)て背(セナカ)に中(あ)つ。遂(つひ)に殺(ころ)しつ」
※宇津保(970‐999頃)内侍督「御ぐしのほど、たけに二尺ばかりあまりて〈略〉ひとせなかこぼるるまであり」
② 物のうしろ側の部分かげの方。うら背面背後
※玉塵抄(1563)七「みちばたに曹娥が碑のせなかに、字が八あったぞ」
※江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉七「日輪寺と斜めに脊中(セナカ)を合せる位置に蕎麦切寺と仇名されし称往院といふのが」
③ 負担を背負い込むこと。また、費用を他人に負担させること。おんぶ。
黄表紙文武二道万石通(1788)下「かくて大磯の大おごりに、百人のせなかにて三万両のさがりが出来」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「背中」の意味・読み・例文・類語

せ‐なか【背中】

背の中央。背骨のあたり。また、背。せな。「子供背中に負う」
物の後ろの部分。背面。「冷蔵庫背中放熱板
[類語]背部後ろあと後方しりえ後背こうはい背後はいご背面後面後部バック

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の背中の言及

【背】より

…背中ともいう。身体の背面のこと。…

※「背中」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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