20世紀日本人名事典 「福士 幸次郎」の解説
福士 幸次郎
フクシ コウジロウ
大正・昭和期の詩人,民俗学者
- 生年
- 明治22(1889)年11月5日
- 没年
- 昭和21(1946)年10月11日
- 出生地
- 青森県弘前市
- 学歴〔年〕
- 青森三中〔明治38年〕中退,国民英学会〔明治41年〕卒
- 経歴
- 明治38年上京して佐藤紅緑の知遇を得、詩作を発表。大正2年「生活」を発行。3年口語自由詩による第1詩集「太陽の子」を刊行し、詩人としての地位をかためる。同年「ラ・テール」を創刊し、6年詩話会を結成。9年第2詩集「展望」を刊行、この頃から詩作より詩評、詩歌論を展開する。12年関東大震災を機に帰郷。津軽に住んでその地方的特色を発現した文化運動の実行を始め、「地方文化パンフレット」を刊行。また方言による詩を提唱、津軽在住の詩人達に方言詩の伝統を残した。昭和2年再び上京、5年詩論「日本音数律論」を刊行。やがて民俗学研究に専念するようになり、全国を旅行して、その成果を17年「原日本考」として刊行。他の著書に「郷土と観念」「ねぷた」、「福士幸次郎著作集」(全2巻 津軽書房)などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報