福井上村(読み)ふくいかみむら

日本歴史地名大系 「福井上村」の解説

福井上村
ふくいかみむら

[現在地名]福栄村大字福井上

福栄ふくえ村の南東にあたり、四方を山に囲まれる。東を吉部きべ(現むつみ村)蔵目喜ぞうめき(現阿東町)、南を川上かわかみ村と接し、西は福井下村。村の北を萩から津和野つわの(現島根県鹿足郡津和野町)に至る石州街道が通り、村内たか峠付近で白坂しらさか道筋野坂のさか道筋に分れる。南を阿武川が諸川を合して西流する。当島宰判に属した。

文和元年(一三五二)八月の大井おおい八幡宮(現萩市)の宮座文書に「福井郷」、明応一〇年(一五〇一)八月五日付の吉田上野守重兼の判のある文書に「福井庄」とみえる。

慶長一五年(一六一〇)検地帳では、福井郷として総石高三千六六三石余、うち田は二三九町余で高二千九八一石余、畠は一八九町余で高四五八石余、ほかに小物成四〇余石などが記される。「注進案」によれば、「往古は惣給主にて」村内ほぼ中央の法師越ほうしごえ平蕨ひらわらび辺りは熊野藤兵衛の領地であったが、天和年中(一六八一―八四)半井将監に譲与されたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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