神並村(読み)こうなみむら

日本歴史地名大系 「神並村」の解説

神並村
こうなみむら

[現在地名]東大阪市東石切ひがしいしきり町一―二丁目・西石切にしいしきり町一丁目など

生駒山西麓のおと川の扇状地上に位置する。北はしば村、東は芝神並しばこうなみ村。石切方面から当村を経て辻子ずし谷を登り、生駒山を越える辻子越の道が東西に通る。明治初年に辻子谷北斜面から、凝灰岩石材とともに二枚の薄い素焼の板が出土した。二枚のうち一枚に墨書があったと伝えるが紛失した。現存する文字のない板を蓋とする墓誌板と思われる。平安時代末の山城石清水いわしみず八幡宮寺領神並庄の地で、保元三年(一一五八)一二月三日の官宣旨(石清水文書)に記された宮寺領河内国一五ヵ庄の一つに「神並庄」がみえる。

芝・芝神並両村との村切がはっきりしないため、石高異同が生じている(→芝村正保郷帳の写とみられる河内国一国村高控帳では高三六七石余、うち一〇八石余が幕府領、二〇〇石が旗本山岡半兵衛領、五八石余が同竹中吉十郎領。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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