碇村(読み)いかりむら

日本歴史地名大系 「碇村」の解説

碇村
いかりむら

[現在地名]城南町碇

緑川と浜戸はまど川に囲まれた平野部のほぼ中央にあり、東になが宮地みやじ、西に島田しまだ、南に下宮地しもみやじ島田、北にたかの各村がある。元応二年(一三二〇)六月一日の後家慈妙田畠屋敷中分状案(相良家文書)に「生河里」とみえ、鎌倉期には隈牟田くまむた庄内にあり、五郎丸ごろうまる名の一部を構成した。戦国期の隈庄在城衆着到人数書(同文書)に七嶋治部少輔・小塚越前守など、当村小集落の字名を姓とすると思われる地侍が数人みえるが定かではない。

碇村
いかりむら

[現在地名]川上村大字井光いかり

吉野川の支流井光川の流域にある村。「古事記」の神武天皇東征の条に、吉野川の河尻より行き、国つ神「井氷鹿いひか」に会う記事がみえる。「日本書紀」にも同じく、

<資料は省略されています>

という地名説話を載せる。「日本書紀」天武天皇一二年九月二日条によれば、吉野首は連の姓を賜っている。イカリは猪養いかい転訛か。飯貝いいがい(現吉野町)を井光の遺称とする「古事記伝」の説もある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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