化学辞典 第2版 「硫化鉛(Ⅱ)」の解説
硫化鉛(Ⅱ)
リュウカナマリ
lead(Ⅱ) sulfide
PbS(239.27).天然には,方鉛鉱として産出する.鉛と硫黄を直接反応させるか,鉛塩の酸性水溶液に硫化水素を通じると得られる.黒色の立方晶系結晶.岩塩型構造.格子定数a = 0.592 nm.融点1114 ℃.密度7.59 g cm-3.水,希塩酸,希硫酸,硫化アルカリ,エタノールに不溶,硝酸に可溶.光起電力効果がいちじるしい.光電池,赤外線検出器,露出計,半導体レーザー結晶材料として用いられる.その他,陶磁器のうわぐすり,鉛および鉛化合物の原料などにも用いられる.[CAS 1314-87-0]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報