石見町(読み)いわみちよう

日本歴史地名大系 「石見町」の解説

石見町
いわみちよう

面積:一三七・三六平方キロ

邑智おおち郡の西部に位置し、北は桜江さくらえ町・川本かわもと町、東から南は瑞穂みずほ町、西は那賀郡あさひ町に接する。東部は中央にある京太郎きようたろう(八二六・九メートル)山塊と南境のはら(八八八・三メートル)山塊、東境かん(こうぶりやまとも、八五九・三メートル)に囲まれた於保知おおち盆地矢上やかみ中野なかの井原いばらの各地区があり、井原川と矢上川が皆井田みないだで合流してにごり川となって北流する。濁川浸食によって形成された断魚だんぎよ渓は国指定名勝・県立自然公園。西部は日貫ひぬい川が西流して形成した平原に日貫地区、その北は松原まつばら(七一六・四メートル)で隔てられた高原盆地の日和ひわ地区があり、西流する日和川は西境付近で千丈せんじよう(国指定名勝)を形成。一帯は県立自然公園でもある。広島市と江津市とを結ぶ国道二六一号が井原川・濁川沿いを走り、それと交差するように県道浜田―作木さくぎ線が日貫地区へ抜ける。日貫の中山なかやまドンデ遺跡からは縄文時代早期とみられる尖頭器が出土している。中野の余勢原よせのはら遺跡では弥生時代前期の土器・石包丁などが出土し、中野仮屋なかのかりや遺跡からは銅鐸二個が出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報