短資市場(読み)たんししじょう(英語表記)money market

翻訳|money market

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「短資市場」の意味・わかりやすい解説

短資市場
たんししじょう
money market

金融機関資金ポジション過不足を調整するため,短期資金貸借を行う市場で,コール市場手形売買市場から成る。短期金融市場ともいう。現在東京,大阪,名古屋の3市場がある。欧米ではコール市場のほか政府短期証券や優良手形の売買市場が発達しているが,日本ではコール市場を中心に発達してきた。 1971年6月手形売買市場が発足,月越物コール取引が同市場に移された。なお金融機関のほか一般事業会社も参加している現先市場公社債の条件付売買取引ではあるが,実質的には一種の短期金融市場である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の短資市場の言及

【金融市場】より

…コール市場と手形市場は,金融機関相互間におけるコール資金取引あるいは手形売買取引を通じて短期資金の貸借が行われるインターバンク・マーケット(銀行間市場)である。伝統的に短資市場とはこの両市場をさし,そこでは金融機関の支払準備の過不足の調整が行われる。これに対して現先市場とCD市場は,一般企業,機関投資家,非居住者も取引に参加しているので,オープン・マーケット(公開市場)である。…

【資本市場】より

…こうして国債を中心に公社債市場は拡大・発達し,経済全体に占める資本市場の地位も高まってきた。 なお,資本市場に対する短期金融市場といえば,1970年代前半くらいまではコール市場手形売買市場など,金融機関の支払準備の過不足を調整するインターバンク市場,いわゆる短資市場を意味した。しかし70年代の後半くらいから企業・機関投資家・非居住者など非金融機関も参入する現先市場やCD市場(〈CD〉の項参照)が発達し,短期金融市場は拡大してきた。…

※「短資市場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」