知工(読み)ちく

精選版 日本国語大辞典 「知工」の意味・読み・例文・類語

ち‐く【知工】

〘名〙 近世廻船での船員の職制上の一役積荷出入りや運航経費の帳簿づけなど船内会計事務をとりしきる役。表役・親司(おやじ)とともに船方三役と呼ばれて船頭を補佐する首脳部。一般に日本海側で使われるもので、太平洋側では賄(まかない)と称し、また廻船問屋などの交渉で上陸する仕事が多いため、岡廻り、岡使いとも呼ばれた。
※異船探微(江戸末)「其節の儀は当時船中表役・知工・親父役・水主の者共追々出代り私壱人の外存候もの無御座候」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android