矢那瀬村(読み)やなせむら

日本歴史地名大系 「矢那瀬村」の解説

矢那瀬村
やなせむら

[現在地名]長瀞町矢那瀬

荒川左岸陣見じんみ山の南に位置し、東は榛沢はんざわ末野すえの(現寄居町)、南は荒川を境に金尾かなお(現同上)岩田いわた村、西は野上下郷のがみしもごう、北は那賀なか円良田つぶらた村・白石しろいし(現美里町)小平こだいら(現児玉町)。末野村から西進する秩父往還は荒川に沿って野上下郷に向かう。同往還の駅継を勤め、南西方の本野上ほんのがみ村と東方榛沢郡寄居よりい(現寄居町)との間で人馬継を行っていた(風土記稿)。元亨四年(一三二四)一〇月の秩父社造営料木注文案(秩父神社文書)に「野那せ郷」とみえ、秩父社(現秩父市)の造営料木として同郷に腰折垂木二本(各長さ九尺五寸、幅三寸五分、厚さ三寸)・下桁一本(長さ一丈七尺、口四寸×五寸)決込さくりはめの板五枚(各長さ六尺、幅一尺二寸、厚さ一寸二分)納入が課せられていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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