真玉道(読み)まだまみち

日本歴史地名大系 「真玉道」の解説

真玉道
まだまみち

首里城跡西側にある守礼しゆれい門の南東脇にあった石門を起点とし、南の首里金城しゆりきんじよう識名しきなを経て、国場こくば川の河口にあった真珠まだま湊に至った石畳道。約四キロにわたる。真珠道とも記され、薩摩藩調製図や間切集成図に道筋が描かれている。起点の石門北側には石垣囲いがあり、二つの石碑が建てられていた。首里旧城之図(県立博物館蔵)でも石門と二つの石碑が確認できる。西側が真珠湊碑(石門の西のひ)、東側が国王頌徳碑(石門之東之碑)である。真珠湊碑は嘉靖元年(一五二二)建立で、冒頭に「首里の王おきやかもいかなし天のみ御ミ事に ま玉ミなとのミちつくり はしわたし申候時のひのもん」とあり、この碑文が尚真王代(一四七七―一五二六年)の大土木事業である真玉道の造営と真玉橋架橋の竣工記念碑であることが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報