真如院(読み)しんによいん

日本歴史地名大系 「真如院」の解説

真如院
しんによいん

[現在地名]岡山市川入 東山

かつて吉備津神社摂社の第一であった吉備津新宮社の境内にあり、もとは同社の別当寺天台宗、明仙童寺真如院と称する。本尊は阿弥陀如来立像(県指定重要文化財)胎内に宝治二年(一二四八)の墨書銘があり、その結縁衆に賀陽高親をはじめとするその一族と思われる阿弥衆がみえるところから、吉備津宮神主職を古代から世襲した賀陽氏菩提寺であった可能性が濃い。室町期の明仙童寺には金台院・財音院・真如院などの寺中があったことが知られるが(吉備津神社文書)、今は当院だけが残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の真如院の言及

【加賀騒動】より

…一名大槻騒動。その内容は,6代藩主前田吉徳の寵臣大槻伝蔵が門閥・守旧派に弾劾されて失脚し,流刑地で自刃した事件,および江戸藩邸での茶釜毒入り事件に関連して吉徳の側室真如院(お貞の方)とその男子らが幽閉されて死んだ事件がからめられたもの。大槻伝蔵は足軽の子に生まれ,御居間方坊主から禄高3800石の人持組という上級家臣にまでなった出頭人で,終始吉徳に近侍して寵愛と信頼が深かった。…

※「真如院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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