痴愚神礼賛(読み)ちぐしんらいさん(英語表記)Encomium moriae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「痴愚神礼賛」の意味・わかりやすい解説

痴愚神礼賛
ちぐしんらいさん
Encomium moriae

ルネサンス最大のユマニスト,エラスムスラテン語による風刺作品。 1511年刊。 09年の滞英中,T.モアの家で書かれたもので,出版後ただちに大成功を収め,16世紀中に 58版を重ね,各国語に訳された。痴愚女神が語り手となって,みずからを礼賛するという反語的方法を用い,人間性の本質にある狂気と当時の神学者や聖職者らの愚劣さ,腐敗をあばき,横溢する批評精神によって宗教改革運動に多大の影響を与えた。ローマ教会禁忌に触れ,57年禁書処分を受けた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「痴愚神礼賛」の意味・わかりやすい解説

痴愚神礼賛
ちぐしんらいさん

愚神礼賛

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

旺文社世界史事典 三訂版 「痴愚神礼賛」の解説

痴愚神礼賛
ちぐしんらいさん

愚神礼賛

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android